全日本エンデューロ選手権 Rd.6 SUGO大会 DAY2「2日連続で釘村忠が圧勝、文句なしのタイトル防衛」
村田SUGO2デイズエンデューロの2日目は、1日目と同様に快晴のなかでの開催。コンディションの良さ、そして比較的イージーだった設定によって、上位陣は差が付きづらいレースになった。ルート、テストともにSUGO2デイズの基本にのっとり、2デイズ通して同じものに。また、この2日目は早めの進行でオンタイムエンデューロを終えたあとは、ファイナルクロスを開催する。元来、6日間にわたって開催されるISDEの「最終日のお祭り」的な要素があるが、全日本エンデューロ選手権ではシーズンを通して最後のヒート、というやはり「ファイナル」の意味を強くもつものと解釈もできるだろう。
全テストで1位。釘村の最高潮は最終戦に
この日の釘村忠のスピードは、別格だった。DAY1をさらにうわまわるタイムを連発し、全てのテストで1位。文句なしのタイトルを手にした。特に突出していたのは、エンデューロテスト2で、もっともテクニカルなフィールド。ワダチも増えてきたが、新たにラインをつなぎなおして最速4分1秒をマーク。上位陣の中でも、独特なライン取りをみせていた。
釘村は「今年は、あまり調子のでなかった開幕戦からはじまって、徐々にセッティングを出していくことができました。このSUGO前にもサスセッティングをテストしてきましたし、DAY2では少し変更して臨みましたが、それもうまくはまってくれました。ラインも自分なりに昨日から修正しました。昨日も言ったことなんですが、これまではある程度限界が見えていて、もう攻められないところまで攻めてたと思うのですが、昨日今日とバイクがもっと走れるぞ、って言ってるような感じです。さすが世界チャンピオンをとっているマシンだし、もっとスキルを磨けばもっと速く走れるんだなって思います。スタンディング多めにとる、ホルコムの走りを意識したりしてましたね」と話す。
2位には、これまたDAY1に続いて好調だった榎田諒介がジャンプアップ。「特に今日は調子が良かったです。だいぶJECにも適応できてきました。前回からなんですが、1周目の下見をしっかり走り込むようにしています。去年は、最初の数ラップがタイムが出ていなかったんで、その対策です。下見も攻めることで、ダメなところがあぶり出せるんですね。計測がはじまったら、しっかり修正してのぞめるようになったんです」と榎田。
キング鈴木健二は3位。特に、直線の多いエンデューロテスト1で伸び悩んだ結果がリザルトに現れた。一時期とは違って、今年のトップ陣はみなハイパワーな車両に乗っている。Betaのライダー達は2スト300、榎田もモトクロッサーの4スト350、テクニカルな部分で負けない鈴木だが、今回は分が悪かったというところか。「この数戦、ちゃんと走れないレースが続いていたこともあって、とにかく完走しなければ、と思っていました。一度も転ばなかったしね! 今日の忠は乗れていたね。しっかり若手を引っ張っていって欲しいと思います」とのこと。
ファイナルクロスでは、熱田孝高がホールショットを奪ってそのままホールトゥウィン。熱田はそれまで4番手の積算タイムだったが、3位鈴木健二をファイナルクロスのタイムで上回ることかなわず、DAY2を4位で終えた。
IBも、この日のトップ渡辺誉はすべてのテストで1位を奪取。大転倒で逃してしまったDAY1を完全に払拭する形で、2日間総合も1位に返り咲き。こちらもチャンピオンを決めた。「昨日のケガ、薬を飲んでだいぶ落ち着きました。でも2日目で挽回できたんでよかったと思います。今年はIAで5番手くらいのタイムを狙えればいいなと思っていたんですが、実際はやっと1桁に入れるくらい。シーズンオフで鍛えて、来年に備えたいと思います」とのこと。
ウィメンズは、DAY2も高見智代が1位に輝いた。安定感の光る走りで、今季のウィメンズクラスを席巻。