全日本エンデューロ選手権 Rd3/4 日高2デイズED DAY2「本格的な雨で刻々と変わりゆくコンディション。保坂が自身初2位へ、トップは安定感の光る釘村忠」
日曜日が近づくにつれ、天気予報は回復傾向に。前日には、ほぼ曇りという予報で迎えた日高2デイズエンデューロ2日目。朝7:15のパルクフェルメインから霧雨が降り始め、彼らがコースインする頃には本降りに変化。多くのライダーは、雨を意識した用意をしており大勢には影響がなかった…と言えるかもしれない。
IA これからも続くであろうライバル関係、保坂修一VS飯塚翼
事実上この日高においてレースリーダーとして他を圧倒する釘村忠は、悪コンディションをもちろん想定した上でDAY2へ臨んだ。全5本のテスト中、実に4本を一番時計で締めて2番手以降にやはり30秒以上のリードをもってパーフェクトウィン。
魅せたのは2位争いだ。DAY1に、序盤のペース不足を嘆いていた保坂修一と昨年も保坂のライバルとしてIBクラスで争った飯塚翼が激突。コンマ秒単位の争いを繰り広げた。先行したのは飯塚で、これも2018年と同様だ。ただ、DAY1で2位を堅持した齋藤祐太朗が振るわず4番手タイムからのたちあがり。3本目のテストで大きくタイムを落としたことが響いて、2位争いから脱落してしまった。路面は刻々と変わり、唯一2回走るゲレンデのクロステストは、下位クラスにおいてスタックを誘発するほどのマディコンディションに。ラストテストとなったこのゲレンデのテストで、飯塚はタイムが伸び悩んで保坂の逆転を許してしまった。
4位には、ISDEワールドトロフィーメンバーである馬場大貴がイン。DAY1のあとに、釘村とテストを再度ウォーキングし、ヒントを得たという。これが功を奏したか、3位飯塚まであと0.8秒のところまで攻め込むことができた。
釘村忠
「ミスもそこそこあったので、70〜80点くらいですかね。ミスなくこなしていけるように、ISDEまでに修正したいと思っています。目標は、まずはISDEですから」
保坂修一
「後味はよくないです。攻めきれなかったな…と。トレールに乗ってる釘村さんに勝てなかったのが悔しいですね。そもそも持っているスピードレンジが違っていて、ルートですら追いつくのは難しかった。最終戦はさらに実力の差が出るはず、それまでになんとかつめていきたいです」
飯塚翼
「昨日、ゲレンデと三島のテストが遅かったんですが、レースが終わってから三島に下見したんです。今日はラインもしっかりわかったから、結果も出たのでしょう。地元成田のように、スリッピーな路面だったのもよかったのだと思います。最後の最後で保坂君に負けてしまった、それが悔しいですね。結果には満足できていないです」
IB 神馬がDAY2も勝利
立ち上がりのテストでも圧倒的なタイムで2位以下を寄せ付けなかった神馬。2本目の三島テスト(エンデューロ)ではタイムを落としてしまうが、大勢に影響なく格の違いを見せつけた形だ。2位には52秒差で山西利康、3位には岩本徳雄が名乗りを上げた。IAクラスよりもマディに振り回されたライダーが多く、特にゲレンデのテストではヒルクライムを失敗して大きくタイムを崩してしまうものも。
神馬匠
「ワダチに入るのが苦手なので、今日は特に外して走りました。ワダチの中は荒れているので…、。これがよかったのか、いいタイムを出すことができました」
W 菅原陥落、雨で荒れたレースは高見智代が優勝
ウィメンズは、スタートも遅いことから雨の影響を大きく受けてしまったクラス。荒れるコースに翻弄された彼女たちは、ペナルティを受けて順位を入れ替えることになった。タイム上では飯田恵子が12秒差で高見をリードしていたものの、6分のペナルティで3位へ沈む。
高見智代
「飯田さんにテストで負けてしまったので悔いは残るのですが…みなさんに助けてもらって、他のウィメンズライダーにも助けてもらって結果をだすことができました。スタッフのみなさんに感謝したいです」