JEC Rd.3 いなべ2デイズエンデューロ DAY2「釘村パーフェクトウィン、飯塚が2度目の2位へ」

DAY1に引き続いて、好天に恵まれたいなべ2デイズエンデューロ。朝からドライコンディションで、好タイムからレースが展開していった。二つほど頭飛び抜けた感のある釘村忠が、ほとんどノーミスに近い状態で2位以下を引き離していくが、2番手以降は熾烈な激戦が繰り広げられたのだった。

ファイナルクロスまでわからなかった、セカンドグループのもつれ合い

現在、もっとも釘村や鈴木健二に近い若手である保坂修一は、DAY1を辛くも2位でまとめているものの、絶好調とは程遠くベストな状態ではレースに臨めていなかった。その歯車は、このDAY2でさらに狂い始めてしまう。決して悪いタイムではないものの、4番手・5番手付近が序盤でめだち、鈴木のリードされてしまう立ち上がりだった。さらに追い打ちをかけたのは、榎田諒介の存在だ。DAY1においてもスーパーテストで1位を獲った榎田は、DAY2で好タイムを連発。鈴木と僅差で2番手を争い、ファイナルクロス前には3番手でフィニッシュ。また、飯塚翼も1番時計を2度釘村から奪っていて、好調だった。結果、圧倒的な釘村が42分台、2番手鈴木が43分7秒、3番手榎田が43分8秒、4番手保坂が43分21秒、5番手飯塚が43分25秒と、簡単に順位がひっくり返る状態でファイナルクロスへもつれ込む熱い終盤に。

ファイナルクロスは、これまた釘村が集中しきったスタートを決めてホールショット。これに追いすがったのは、飯塚だった。3番手以降を引き離し、釘村に追いすがる。珍しく鈴木は、モトクロスで転倒を喫してしまいファイナルクロスから離脱。保坂は、序盤でしっかり3番手をキープ、背後にせまる齋藤祐太朗から10秒のリードを守り切った。注目すべきはその後ろの榎田だが、得意のモトクロスで振るわず5位の結果。このタイムを総合結果に反映すると、なんと飯塚が2位にジャンプアップ。3位は保坂が守り切った。

釘村は「1度ミスがあったんですが、転倒もなく攻め切れたと思います。ファイナルクロスは、とにかくホコリが凄いことになると思ったので、スタート勝負だとわかっていたから、集中しました。最近は若手の成長もみえるようになってきて、レースがおもしろくなってきましたね」と語る。

2位へジャンプした飯塚は「低速コーナーが続くエンデューロテストでは、乗れていなかったこともあって辛いレースでした。クロステストがかなりタイムが出ましたね。4ストに乗り換えたことが、自分のライディングスタイルに合っていて好結果に繋がっていると思っています」と自己分析をする。デビュー当初から保坂とはライバル関係にあり、友人。今季はランキングも競りあう状態が続く。

守り切った保坂は、3位も上々といえる結果か。ランキング的には、釘村が広島をマシントラブルで泣き、鈴木が今戦でおちたこともあってトップへ浮上した。チャンピオンシップを戦う以上、大きなポイント落ちがないことが重要だ。「タイヤがすこしたれてきてしまっていたのか、ファイナルクロスの後半は耐えるレースになってしまいました。今回は3位って言う実感はないんですが、ランキング上にげきれるようになんとか走りきったなと思います」とのこと。

規格外、IBでは酢崎友哉がDAY2は圧勝

DAY1はマシントラブルでDNFとなってしまった酢崎は、再車検にまにあわせてDAY2を参戦。本来の実力からすればIAで一線級ということもあって、このDAY2ではファイナルクロスで2度も転倒を喫するものの2分以上の大差で大勝。「広島とは真逆のコンディションでしたが、晴れてカチカチになる路面は、ホームコースの成田モトクロスパークと同じだったこともあって、すごく走りやすいレースでした。エンデューロテストは、ちょっと経験不足で走れているかわからなかったんですが、タイムは出ていてよかったです。IAではだいたい7位くらいのタイムでしたね。免許もとったので、北海道も参戦する予定です」とのこと。

2位には、DAY1を優勝した富永陽平がイン。大排気量のCRF450Rを悠々と駆る姿は、元モトクロスIAの風格を漂わせるもの。「全日本エンデューロのIBで初優勝です。骨折からの病み上がりで、身体はガチガチだったんですが後半は動くようになりました。楽しく乗れたのでよかったですね。全日本でIAに昇格したいと思っています」とのこと。

NAは向坊拓巳がパーフェクトウィンを達成、NBも山本礼人がDAY1に引き続いて勝利した。ウィメンズクラスは、DAY1をマシントラブルに泣いた保坂明日那が、太田晴美とまさかの0.1秒差で辛勝。保坂は「ファイナルクロスでこけたのが最大の原因で、ほんと転けなければよかったんですけどね。自分では速くなっている実感はないのですが…」と謙遜するものの、目下チャンピオン候補。

DAY1で勝利した太田晴美は、今季はスポットでの参戦。「昨日はかるく熱中症になってしまって、今日はだいぶ回復しました。今日は攻めすぎたのか、毎テストで転倒してしまいました。最近はモトクロスの練習をしっかりしています」とのこと。

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