JEC Rd.4 いなべMSL DAY2「目立つ若手の台頭、各クラスが過熱」
DAY2は、NB/W/Jrのオンタイムエンデューロに、全選手が参加するファイナルクロス。DAY1のマディは、二日間にわたる晴れの影響で、すっかりドライコンディションになった。
最大人数を集めるNBクラス、盛り上がりのきっかけを探るジュニアクラス
危惧されていたルートの登りも、イージーに。NBのライダーにもムリのない設定で、天がくれた絶好のレース日和になった。
昨年より新設されたジュニアクラスが、このいなべでは3名の参加を集めたことは、大きなトピック。フルサイズマシンの参戦が通常のJEC会場に、85ccのライダーがならび、ワークタイムもしっかりとこなすジュニアライダー達。
青木琥珀は、なかでもエンデューロ業界の注目をあつめる秘蔵っ子である。総合で優勝したものの、ファイナルクロスはスタートのミスが響き楠原歩に勝利を譲った。
ウィメンズは、太田晴美が自身3勝目をあげた。「モトクロスの練習ばかりしてきたので、エンデューロであまり走れませんでしたが、ファイナルクロスはいい走りができたと思います。今年は世界戦を目標にやってきたのですが、コロナ禍で参戦できず…来季に期待したいです」とのこと。
釘村の珍しいウィップが飛び出す、最高の午後
6日間を走るISDEに端を発する「ファイナルクロス」は、クラス毎のモトクロス。会場いなべMSLのモトクロスコースが用意された。
NAは、クラス規格外の酢崎友哉が圧倒的なレース展開で、半周ほどの差をつけてダントツトップ。
わずか16歳の酢崎は、体格にも恵まれており、ライディングもアグレッシブ。ライダー仲間たちからも、将来を期待される大型ルーキーだ。
IBでは、DAY1でも周囲を驚かせた21歳大橋銀河、そして現IBの圧倒的実力者である渡邊誉がこのファイナルクロスでもガチガチのバトルに。
中盤で大橋がトップに躍り出てからは、渡邊を引き離して優勝。総合は渡邊の手に渡ったが、大橋の今後を期待させるレースになった。「モトクロスはNBでやめてます。いまは、エンデューロのために仕事をしていないんですが、実際たくさん乗れているかというと、あまり乗れていません(笑)」と大橋。
モトクロスライダーも多いIAクラス。
榎田諒介がスタートの出だしはよかったものの、釘村がインをしめてパス。
あまりに気持ちよくきまった、というスタートから、順調に後続を引き離して単独レースに。
無駄のないライディングが信条の釘村も、ここぞとばかりにバイクを寝かせ、気分の高揚を歌い上げた。「最後もスッキリ走れたんで、理想的で楽な展開でした。マシンが仕上がってきて、自分の走りもイメージ通りになりつつあるというのがいい方向だったと思います。来年、まだ見えないところもありますが、やってみたいことはたくさんあるんです。どこまでできるのか、わかりませんが、大神が作ってくれている世界戦への道もありますし、ちょっとでも若いライダーに刺激を与えたいなと思っています」
2位は単独で榎田。3位争いは、前橋孝洋が元ファクトリ−ライダーの尾崎友哉からなんとか逃げ切り勝利。