JEC Rd.2-3ルスツ DAY2「コロコロと変わる、ビッグベアのコンディションを鈴木健二が完勝」

DAY1を終えたあと、釘村忠を中心として、若手のライダーが集まって、さらにテストを下見すると言ってコースの中に入っていった。今年になって、若いライダーと共にうまくなりたい、という釘村がきっかけとなって日本のエンデューロは変革の兆しを見せている。そのチームメイトであり盟友とも言うべき大神智樹は、保坂修一や青木琥珀ら10代を欧州のエンデューロGPに連れて行くとのこと。しかし、鈴木健二は、さらなる勝利をモノにするため、DAY1の夜に考えた。いかに、さらに雨が降りつつあるルスツのラインをつなげられるか。コースに車中泊し、空気感をも理解するレジェンドの勢いが、加速する…。

鈴木健二、圧勝。経験値の差が現れた激マディのルスツ

レジェンドの鈴木をして「これほどスリッピーな路面は、あまり経験がない」と言わしめたルスツのマディ。DAY1が終わった後の夕立が、ビッグベアのテストを濡らした。1周目、鈴木は調子を崩したか、両テストともに3番手タイム。調子がよかったのは、前橋孝洋だ。オフシーズンにしっかり乗り込んだ力を、DAY1で失敗した悔しさとともにぶつけ、2/1番時計の立ち上がり。

釘村忠が、これに続くというオープニングラップだった。しかし、鈴木は2周目からペースを挽回。圧倒的な差を、後続につけていく。レースが変わったのは、コンディションが回復しはじめた3周目のおわりあたりだった。30分以上の大雨がルスツを襲い、コンディションは全体的に極悪に。IAですらオンタイムが難しいレースへと変貌した。うまいライダーは、この状況でもタイムを安定させるのが、エンデューロである。鈴木は、もっともグリップするラインをうまくつなぎあわせることでトップタイムを連発。釘村ですら、多くの転倒で鈴木からどんどん離されていってしまう、有様であった。

最終ラップ、このひどい状況で若手保坂が気を吐き自身初の一番時計。結果、DAY1とかわらず、鈴木が1位、釘村2井、3位に保坂が入った。


鈴木健二
「今日は運っすよ。まぁ、ライン取りがうまくいったのもありましたけどね。アウトに草が寄っているので、全部アウトを通れるラインを探したんです。なもんで、わりかし走れたかなと思いますね。滑る路面をどうトラクションさせていけるか、が勝負だったと思います。1周目は、どこまでつっこんでいけるかわからないので、様子をみていました。日高と同じような感じのマディ路面だなーと思っていました」

釘村忠
「いいところ、無しですね。全テスト、1回は必ず転びました。攻めた結果、そういうことになったので、雨のスキルが足りないんだなと思っています。健二さんに負けるのは、やっぱりそのへんの実力の差が出ちゃったなと思いました。最初のほうでだいぶタイムロスしちゃったのもあって、リカバリーもうまくなかったですね、反省して明日も走りたいくらいです(笑)」

保坂修一
「だいぶ苦労しましたね。一発目のテストで前橋君に20秒くらい差が付いてて、もうだめかなと思ってました。最後のエンデューロテストは、1番時計だせたんで、びっくりしています。自分は安定感があるので、維持したままスピードをしっかりつけていきたいなと考えてます」

IBもやはり様相は同じで、トップ渡辺誉は変わらずの圧勝。

ウィメンズは、後半の思い切りひどいコンディションに翻弄されるも、やはり高見智代がパーフェクトウィンであった。

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